2008年06月

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むかしむかし、あるところに小さな国がありました。王様はたいそうがんばり屋だったので小さくとも国は平和でした。がんばり屋の王様には娘が居ました。どうしても息子が欲しかった王様はがんばりましたが、なかなか息子はできませんでした。

25人目の娘が生まれた年、王様は遂に息子を諦めることにしました。王様はともかくお妃さまたちが「わたしたちは生む機械じゃないのよ」と怒って出て行ってしまったので仕方がなかったのです。

娘たちは白い雪のように透き通る肌を持っていたので、その美しさから白雪姫と名付けられました。王様はこの名前がたいそう気に入り、娘たち全員に白雪姫と名付けることにしました。

お城の人たちは少しだけ「困ったな」と思いましたが、考えてみれば直接お姫さまに用事がある人はそんなに居ませんでしたので、「まあいいか」と納得することにしました。

・・・

さて、お妃さまたちが居なくなって一年後、王様は新しいお妃さまを迎えることにしました。大層美しく王様にも優しい女性でしたが、ちょっとした欠点がありました。少しばかり嫉妬深くて妄想の癖があったのです。

それでも王様は美しくて優しいお妃が大好きでしたし、小さな欠点も好ましく思えるほどでした。お妃さまの妄想が入り込む余地の無い、誰もが羨むような幸せな日々は続き国民もみな幸せでした。

でも幸せな日々はある日突然に終わりを告げました。小さな国の幸せに嫉妬した隣国が王国に攻め込む準備を始めたのです。王様は国と愛するお妃さまを守るために忙しく飛び回り、お妃さまは1人ぼっちになってしまいました。

・・・

ある日、お妃さまが心寂しく過ごしていると、どこからか声が聞こえた気がしました。辺りには誰も居ません。ただ大きな古い鏡があるだけです。

お妃さまは鏡に映った自分の姿を見ながら誰にということもなく言いました。
「わたしはまだ美しいかしら。王様は愛してくれるかしら。」
すると、驚いたことに鏡から声が聞こえました。
「お妃さま、あなたはとても美しい。けれど白雪姫さまの方が何千倍も美しい。」
お妃さまは驚いて声も出ませんでした。

と、鏡は続けて言いました。
「その証拠に王様は白雪姫ばかり構って、お妃さまの所へはちっとも顔をださない。」
王様が白雪姫たちの所に頻繁に顔を出し、世話を焼いているという話はお妃さまも聞いていました。白雪姫は若く美しい。王様が取られてしまう。そう思うとお妃さまは気も狂わんばかりに心乱されました。

この時からお妃さまの心に黒いシミが広がり始めました。王様が白雪姫と外国の舞踏会へ行った。王様が白雪姫にドレスをプレゼントした。耳に入ってくるのは王様と白雪姫の事ばかり。お妃さまはもうじっとしていられませんでした。

・・・

ある日猟師を呼ぶと言いました。
「白雪姫、あの子を森に連れて行って。王様から引き離してちょうだい。もうあの子の話なんて聞きたくない。顔も見たくないのっ。」

お妃さまの命令となれば猟師は逆らえません。でも白雪姫と一口に言っても25人も居るのです。困った猟師は言いました。
「お妃さま、どの白雪姫から連れて行けばいいんでしょう。東の塔の白雪姫さまは王様とお出かけになっておいでですし、西の塔の白雪姫さまは先ごろ外国へお嫁に行かれました。緑の園の白雪姫さまは西の都の学者先生の下で学問をなさっておられるはずですし、教会で神にお仕えしている白雪姫さまもおられたはずです。」

猟師が白雪姫の名を繰返す度に、お妃さまの心の中のシミは大きく広がっていくようでした。そして遂に、お妃さまは猟師の言葉を遮るとこう言いました。
「もう良い。ともかく、ひとりずつでもこの城から連れて行って。白雪姫なんて名前もう聞きたくないのよっ。」
お妃さまの剣幕に怖ろしくなった猟師はともかくお城から白雪姫を連れ出すことにしました。中庭には都合良く2人の白雪姫が居ました。末の白雪姫と、花園の白雪姫です。

「白雪姫さま、お妃さまのご命令で森へお連れすることになりました。ご一緒にいらしてください。」
白雪姫たちは簡単に身支度を済ませると、すぐに猟師についていきました。2人はお妃さまと合う事はあまりありませんでしたが、王様の傍でいつも優しく微笑んでいた人です。きっと何か考えあっての事だろうと思いました。

猟師は2人を森の奥に住む小人たちに預けると城に戻りました。白雪姫はまだこの城に暮らしているだけでも10人以上居るはずなのです。しかし、城に戻った猟師は困り果てました。お城は、戦争になるかもしれないという事で誰もが忙しく、白雪姫たちもあちこちに出かけていてちっとも捕まりません。居場所が分かるのは鏡の前で泣いているお妃さまだけです。

・・・

「お妃さま、末と花園の姫は森へお連れしました。」猟師は白雪姫という名前を出さないように注意しながらお妃さまに報告しました。
「そう。……ありがとう。」お妃さまは小さな声でやっと答えると眠りに落ちました。お妃さまは鏡の言葉に苦しめられて、食事も喉を通らない日々が続いていたのです。

やせ細ったお妃さまの姿を可哀想に思った猟師は、一刻も早く白雪姫を森へ連れ出す事を決意したのでした。猟師は国中を駆け回り1人、また1人と白雪姫たちを森へ連れ出しました。

「お妃さま、あなたは美しい。けれど白雪姫にはかなわない。森の中で暮らす白雪姫にはかなわない。」
お妃さまが目覚めると鏡は言いました。
「白雪姫がこの世から居なくなれば王様は帰ってくるでしょう。」
この世から居なくなれば……お妃さまの頭の中で鏡の言葉がぐるぐると回りました。王様から遠ざけて森へ連れて行ってもまだ足りない。

「苦しまずに済むように毒をお与えなさい。りんごが良いでしょう。毒のりんごをお与えなさい。大丈夫、わたしはあなたの味方です。」
毒のりんご……苦しまずに死ねる毒のりんご、お妃さまも聞いた事がありました。北の山奥の小さな木に生っているという毒のりんご。真っ赤で見るからに美味しそうなりんご。でも、食べると眠るように息を引き取ってしまうという。

「決して食べてはいけないと言って与えなさい。食べて死んだなら言いつけを守らなかった白雪姫が悪いのです。大丈夫、人はいけないと言われれば言われるほどしてしまいたくなるものです。」
鏡の言葉は甘く強くお妃さまを捕らえてしまいました。もう、毒のりんごの事が頭から離れません。そう、悪いのは白雪姫。もしも死んでしまったとしても、それは言いつけを守らなかった白雪姫が悪いのです。

お妃さまは猟師を呼ぶと白雪姫にりんごを届けるよう言いました。
「決して自分たちで食べてはいけません」と言い添えて。

猟師は何がなんだか分かりませんでしたが、命令通りりんごを届け「決して自分たちで食べてはいけない」とお妃さまの言葉を伝えました。白雪姫たちにもどういうことだかさっぱり分かりませんでしたが、言いつけを守って小屋の脇に作った倉庫の中に仕舞いこみました。

[25人の白雪姫とお妃さま]の続きを読む
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タイムズ紙の2008年6月7日付記事は、かなりセンセーショナルなエピソード紹介から始まっている。

日本のある郊外の小学校で、ヒロインの白雪姫がなんと25人も現れる学芸会が行われた。そこには、原作に出てくるコビトや魔法使いのおばあさんの姿はまったくない。舞台作りをしたのが、モンスターペアレントと呼ばれる日本の父母たち。ヒロインに1人の女の子を選ぶのは不当だとして、教師たちを脅し、迷惑電話をかけて降参させたというのだ。記事では、「親たちにとって、勝利の舞台だった」と書いてある。記事タイトルは、「日本のモンスターペアレント、センターステージを奪う」だ。

この刺激的な話は、どうやら日本で出ているモンスターペアレントの本や記事をもとに書いたらしい。タイムズ紙の記事では、ある大学教授の著書や話が紹介されていた。

記事は、日本のモンスターペアレントが、「教師狩り」のグループを作り、校門で教師ともみ合ったり辞職届にサインするまで罵声を浴びせたりもすると指摘。こうしたグループは、ファミレスや喫茶店で作られ、集まると、他愛もない話から「緊急会議」が始まる。そして、会話が次第に感情的、過激になって、親たちのモンスター軍団になると紹介している。親のモンスター化は、1990年の長期不況時代に芽生え、今になって爆発的に増えたともいう。

記事を読んだイギリスなどの読者は、日本のとんでもない話だと感じたのだろうか。ところが、タイムズ紙のサイトの記事コメント欄には、むしろ共感するような書き込みが多いのだ。

なぜか、アメリカそっくりとの声が次々に上がる
コメント欄ではなぜか、アメリカそっくりとの声が次々に上がった。ニュースサイト「らばQ」が6月9日付記事でそれらのコメントを翻訳して紹介している。「アメリカのひどいバージョンだね」「アメリカナイズと呼ぶよ」といった書き込みだ。

アメリカ人のダニーさんは、「僕の妻は中学2年生の担任だけど、彼女はいつも、うちの子に限って悪いことは絶対にしない、と信じきってる両親から嫌がらせされているよ。訴えられる前に保険に入ろうかって段階まできているよ」と書き込んだ。また、ニュージーランドのグレッグさんは、「これってアメリカの真似かい?僕は学校で働いているけど、こういう両親いるよ。脅しの手紙を振り回す親がね。絶対に、子供に何がいいかを提供するプロを信頼しないんだ」と明かした。

一方、白雪姫のエピソードに首をひねるアメリカ人もいた。サラさんは、「この両親たちは子供たちに役を勝ち取るということを押し付けているわ。そして常識を破ることも。誰かが傷つくから誰も敗者は作らないなんて、まるで共産主義的な考え方ね」と漏らした。(以上は「らばQ」の翻訳による)

英タイムズ紙の記事には、関心が強いのか、110件ほどのコメントが来ている。

ジャーナリストの多賀幹子さんは、早くからモンスター親に悩まされた英米両国だからこそ、こうした記事やコメント数になったとみる。

「一番早く現象が現れたイギリスでは、親が先生に暴力を振るう『フーリガンペアレント』まで問題になりました。これに対し、日本人は礼儀正しい、頭がいいと思っていたイギリス人は多かったと思います。そんな日本で、暴力まではいかなくても同じような現象が起きていると知り、イメージと違うと驚いて記事にしたのではないでしょうか」
アメリカでも、モンスター親は問題になっており、コメントの多さについて、「訴訟社会の悪い影響を受けていると思ったのでしょう」と多賀さん。アメリカでは、子どもから離れられない過保護な「ヘリコプターペアレント」の言葉まで定着しているという。

他方で、共産主義的などと違和感を漏らす人がいたことについては、

「白雪姫のエピソードの場合、アメリカなら『オーディションをきちんとやれ』というクレームになったのでは。最初からわが子をヒロインにしろという日本の親に、文化的な違いを感じたのでしょう」
と話している。

http://www.j-cast.com/2008/06/10021573.html


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25人って、そんなに居るんじゃもう主役にするの難しいんじゃないかなぁなんて思ってしまいました。で、試しにちょっとそんなお話を書いてみたんですけど、キャラクターが暴走しちゃって……(笑)

そんなにたくさんの主役を書きこなすなんて可能なんでしょうか。先生、良く舞台ができましたね。白雪姫だけの舞台ってどんなお話だったんでしょう。小人も魔法の鏡のお妃様も無しで。

25人の白雪姫たちが楽しく歌い踊るみたいな感じなんでしょうか。もうお話を作るのが難しそうな気がしますけど。それとも真の白雪姫の座とか王子とかを賭けて25人でバトル!とか(笑)

先生の立場で、そんなもの書けって言われたらもうヤケになって忠臣蔵にしちゃいますよ、それなら47人までOKみたいな。って、吉良役の怪物親のプレッシャーには耐えられませんね(笑)
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